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突っ込みっつーか
ネタばれの部屋 ビデオ鑑賞版


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タイトル 「JACK THE RIPPER」 邦題「切り裂きジャック」
解  説 どんな話かは皆さんすでによくご存知でしょう。
1988年、ロンドンで起こったあの事件のドラマ化。
内務省の許可を得て調べた当時の内部文書や、犯罪学の権威の話などをもとに犯人を大胆に推理。そう、犯人は実に意外な人物です。
あらすじ ホワイトチャペルで娼婦が殺されているのが見つかった。捜査に当たる事になったのは、ヤードきっての腕利き、アバリーン。最初は簡単に解決すると思われていた事件だったが、証拠は少なく目撃者は皆無で捜査は難航。
捜査に協力を申し出た女王陛下お抱え霊媒師の霊視によると、犯人は「二つの顔をもつ男」だという。ちょうどその頃ロンドンのある劇場で、アメリカ人俳優が「ジキルとハイド」を上演していた。その鬼気迫る演技は、見る者を恐怖に陥れるものだった。当然、アバリーンも彼に目をつけるが、彼には当日のアリバイがあった。
早く解決してしまいたい上層部に対して、納得できないアバリーンは部下のゴドレーと共に、捜査を続ける。だが、それを朝笑うように犠牲者は増えていく。
犯行手口から医学知識のある者と睨むアバリーン達。だが、どの容疑者も決め手に欠ける。そこへ王子が事件の当日ホワイトチャペルにいたという噂まで流れる。
しかし、アバリーンとゴドレーは地道に、犯人の手口、人数、などを一つ一つ解き明かし、馬車に乗った二人組みという犯人像に迫る。娼婦たちに注意を促がすゴドレーだったが、次の犠牲者は自宅で殺害されていた。不安に陥る民衆。それをあおるアナキスト。彼らは警視総監の辞任を求めデモを起こす。
やがて、アバリーンは意外なところで、犯人に繋がる人物を発見。罠をしかけ、犯人をおびき出す。おとりの娼婦に刃を向ける犯人を捕らえたアバリーンだったが…。
感  想 警察側から見たドラマになってるので、死体とか殺人現場とかの残虐なシーンは出てきません。その分、見てる方も、警察と同じだけの情報しか与えられない訳で、推理する楽しみはあるかも。もっとも、これの犯人を推理できる人はすごいと思うけど…。
私は他の切り裂きジャックのストーリーを知らないので比べようがないんですが、霊媒師のヒント、二つの顔をもつ男から、「ジキルとハイド」に目をつけたり、精神病の権威の学者に話を聞きに行ったり、二重人格などの精神異常に観点をおいていたような気がします。結局、犯人も一見普通の人だったし…。

製作発表時から、コリンズがこれに出てるのは知ってました。テレビ雑誌の片隅に載った当時の切り抜きがまだ残ってます。マイケル・ケインの横で、不敵な笑みを浮かべてる奴…。七三分け、もみあげ、口髭。それでもひと目で分かった自分が悲しい…。しかし、たしかに風貌は変わってましたが、それでも、他の映画よりは、絶対ボーディに近いビジュアル。
マイケル・ケインが刑事役である以上、コリンズもそうだとは思ったんですが、写真以外の情報はまったくなく、犯人役だったらどうしようと怯えながら、ひたすらNHKかどこかが放送してくれるのを待ちわびてました…。
が、いつまで経っても放送はされず、ビデオの本をチェックしまくってたら、あったんですよ、リリース情報に。レンタルビデオをはしごして探しまくる事、○軒目。2本組みでこれを見つけた時の嬉しさは、もう(号泣)。しかし、名前は4番目なのに、なぜかビデオパッケージの写真はコリンズ。もしや犯人?って、中身を見るまで真剣に悩んでしまいました。
字幕だし、とにかく登場人物が多くてややこしいし…。でも、目が離せませんでした。2本185分一気に見てしまいました。医師、霊媒師、俳優と容疑者はいっぱいいて、さらにそこへ、不安に陥る民衆を先導するアナキストに、事件を書き立てる新聞記者、果ては王室まで絡んできて、もう、「これで事件は解決するのーーーー!!」って程混乱します。が、ラスト10分は目が釘付け。真犯人は意外な人物でしたが、無理はなかったし、迷宮入りの理由も納得。
これってミステリーとしてもいい作品だと思うけどな〜。なんで放送してくんなかったんだろう。残虐な死体とかは出てこないのに。
突っ込み コリンズ演じる、ゴドレーの名前にまずぶっとび(爆)。「ジョージ」なんだもん。一応、上司っつーか相棒っつーかの、アバリーンは、もちろんファーストネームで呼んで下さるから、「ジョージ」になるわけで…。最初は名前が出てくるたび吹き出してましたよ。やっと最近慣れました(その代わり、別の意味で「ジョージ」が辛くなりましたが…(爆))。
当時は何も考えずに見てたんですが、最近になってから見直してみると、例のB級アクション映画よりも後の作品にも関わらず、コリンズが若い…。メイクのせいもあるのかもしれないけれど、綺麗…。やっぱボスより下っ端が向いてるか…ってそれも悲しいが。
とにかく、「ジョージ」(爆)ってばボーディ並に表情が豊か。だから可愛い♪
手がかりつかんだ時の笑顔とか、あきれてため息ついてるところとか、もちろん怒ってる顔も◎。聞き込みしてるうちに顔見知りになってしまった娘が殺された時は、大きなおめめで泣くし〜。
医者の所へ聞き込みに行って、飲み物をビーカーで出された時の戸惑う顔もよかったです。さすがに飲めなくて、そっと足元に置くところも可愛かった(爆)。
秀逸は真犯人を撃とうとするアバリーンを必死に止めるところ。拳握り締めて呟いてしまいますが…か、可愛かった…。真犯人を逮捕できない理由を聞かされた時の顔もよかったし〜。
特に、「それじゃ、正義はどうなるんだ」ってアバリーンに聞いて、「だったら、何故あの時止めた」って言い返された時の言葉に詰まった表情は絶品(爆)。

結構アバリーンに振り回されてるところもあるのに、しっかりついていってフォローまでしてくれるあたり、世話女房か、あんたは(爆)。一人で考えたいっていうアバリーンに、「酒は飲むなよ」って注意して、で、アバリーンが、「イエス、ジョージ」って繰り返すところは微笑ましいっつーか、素直に笑えるっつーか(爆)。
アバリーンも、ジョージが酒場で喧嘩してんの見てても、加勢もしてくれないような冷たいところもあるかと思えば、王室が絡んできた時、これはやばいってんで、家族持ちのジョージを気遣って、手を引くよう忠告してくれたりして…。ま、聞きゃしませんが。
とにかく、いいコンビでした…。なんとなく、ホームズとワトソンを彷彿とさせる様なって言ったら、ホームズファンに殴られるか。
しかし、これを見て、しみじみボーディって苛められキャラだったのね…。って納得してしまった私は大ボケ…。だって、アバリーンについて行ってる健気なジョージの姿ってば、ドイルに振り回されても文句ひとつ言わずついて行ってるボーディを思い出させてくれるんだもん。つい、ジョージ=ボーディと…イメージがダブっちゃって…。←やめんか

それにしても、相変わらずにくったらしいアナキスト役のコダイ(「Stopover:殺しのターゲットは敵に情報をもらす奴」)はともかく、ポン引きやってた「Takeaway:闇の商人、麻薬密売人の正体」に出てきたビリーってばすっかり老けちゃって(爆)。
出てくるキャラはどれも個性的でしたが、あの「ジキルとハイド」のお芝居での、変身シーン。薬飲んだら顔がぼこぼこ膨れてくるあたり、ちょっくら気色悪かったです…。


タイトル 「Code Name Wildgeese」 邦題:「狼どもの戦場
解  説 麻薬集積地爆破の密命を受けた傭兵達の攻撃と裏切りを描く戦争アクション。主役のコリンズの脇を固める俳優陣が豪華というか壮観。リー・バン・クリフ、クラウス・キンスキー、アーネスト・ボーグナイン。紅一点ミムジー・ファーマ。どれも主演作を持つ1枚タイトルの俳優である。
あらすじ 傭兵部隊のウェズリーは、香港の実業家ブレナーと麻薬エージェントのフレッチャーから、東南アジアの麻薬集積地破壊を依頼される。
ジャングルの中で、麻薬を取り仕切る将軍と戦うゲリラ達と合流したウェズリーは、彼らを道案内に敵のヘリを奪い、麻薬精製工場へ急襲をかける作戦にでた。
敵基地に乗り込むウェズリーの目的はもうひとつあった。敵の麻薬ルートを調べる事である。息子を麻薬で亡くしたウェズリーは麻薬を憎悪していた。
作戦は無事遂行され、ウェズリーは目的の物を手に入れる。しかし、ヘリのパイロットが撃たれた仲間を助ける為ヘリから離れたほんの少しの隙に、ゲリラの中にいた裏切り者がヘリを爆破してしまう。
ヘリを失ったウェズリーは、ジャングルからの脱出途中、麻薬工場の逃亡者から明朝阿片を満載した列車が動く事を聞きつける。精製所は破壊したはずだが、第2の集積地があったのだ。負傷者が出たため動ける仲間は少ない。機材も武器も入手は出来ない。だが、ウェズリーは列車を爆破しに向う。
その頃、香港では、フレッチャーが、第2の集積地を破壊しするため、ブレナーの部下である傭兵チャールトンをジャングルへと向わせていた。
阿片を積んだ列車ごと鉄橋を爆破したウェズリーも第2の集積地へと向う。
しかし、そこでウェズリーを待ち構えていたのは、地雷原とチャールトンの攻撃だった。裏で将軍と麻薬の取引をしていたチャールトンが、ここへ来た目的はただひとつ。ウェズリーを始末する事。だが、工場のデータからすでにその事を知っていたウェズリーは、攻撃の隙を突き敵基地に突入、格納庫のヘリを見つけ反撃に出る。
包囲された格納庫に爆薬を積んだトラックが突っ込む寸前、ヘリで飛び出す事に成功したウェズリーは、集積地に火を放ち、チャールトンを倒す。
ジャングルから生還したウェズリーはチャールトンを操っていた黒幕を始末するべく香港へ戻っていった。
感  想 初っ端から緊迫感あふれる戦闘シーン。敵アジト周辺の地雷原を、探知機で地雷を避けながら、侵入していく兵隊達。彼らが仕掛けた爆薬が炸裂。それを合図に全員突入。うわ、すげぇ!って思ったのに、これが訓練ですか…。訓練で重傷者が出てた日にはシャレになりません。そりゃ、部下から文句も出ますわ。
ウェズリーを悪党と呼ぶ部下に、「肝心なのは信頼関係だ」ってゆってたけど、ほんとに大丈夫かねって思ってたら、いい部下でよかったね。ボスのために命をかけてくれるなんて…。
部下が死んでも顔色ひとつ変えない、冷徹な司令官…。そりゃまあ、そのたびにいちいち落ち込んでたら作戦遂行に支障が出ますけどさ。
司令官は作戦を速やかに遂行し、部下を無事に連れて帰るのが仕事。連れて帰らなきゃならない部下が残ってる以上、ボス自ら地雷原に飛び込むわけにはいかんのだよ。いくらこれ以上部下を失いたくないからって、そのあたりはき違えないように。
しかし、裏切りは裏切りでも、仲間の裏切りじゃなく、クライアントの裏切りだもんな。現場で戦闘やってる傭兵には手の打ちようがないわな。しかも依頼時点ですでに、生きて帰れない様に仕組まれてたんだし。
一人、また一人と部下を失って、ふつふつと裏切り者に対し怒りをたぎらせてたところへ、自分の息子の死にもブレナーが関わってたってわかったから、傭兵が殺し屋になりました…。
非常用脱出口から侵入して、サイレンサーをつけた銃で目的を果たしたあたり、立派に殺し屋が出来ます。しかし、DEAの古だぬきの方が一枚上手?結局は復讐に燃えるウェズリーに、悪党のブレナーを始末させたんだもんな。
ヘリのパイロット、リー・バン・クリフはともかく、クラウス・キンスキーはどう見ても悪党。裏切るのはわかってたけど、アーネスト・ボーグナインも結構悪党面だもん。こいつが黒幕だろうか…って最後まで悩みましたよ(苦笑)。
突っ込み
誰が、“サー”だ誰が!“大尉”=キャプテンならまだ許してやるが、サーは許さん(爆)。でも、軍隊じゃ、上官はサーなんだよな…。に、似合わん(号泣)
なのに、なんであんたはそんなに迷彩服が似合うの…。マシンガンが似合うの。戦場が似合うの〜(号泣)。←要するに悪党面?
でも、ブレナーやフレッチャーに会う時は、さすがにこざっぱりした格好だったな(爆)。
場所が香港ですんで、麻のジャケットかしら、真っ白の上着がかっこいい…。ラストの黒スーツ姿もかっこよかったよ♪いくらなんでもボーディは黒の上下は着なかったもんね。そう言う意味では、いろんなカッコが見れて楽しいです♪
でも、一応ボスだから、落ち着いちゃって、あんまり表情変えないのね。部下が死んだってクールというか、鉄面皮というか…。唯一、ブレナーの秘書に「私に花は?」って言われて、「今度ね」って言うところの笑顔は…一時停止してコマ送りを繰り返したほど…、素敵でした(号泣)。←だからテープがいたむんだ

とりあえず、一番の注意点というか突っ込みどころは、この「狼どもの戦場」と「コマンド・レオパルド」を絶対に続けて見てはいけないという事ですね。ンな事やった日には、ただでさえ突っ込みどころ満載なのに、笑って見てらんなくなります。
主な脇役の顔ぶれが同じなんだってば。2本での役どころが正反対ってののもいたりして、けっこう印象に残るキャラだけに、笑うしかない。そう、あっちの神父さんですよ…(号泣)。
後は、香港で正体不明の車に追っかけられた時のカーチェイスね…。もうちょっとましな特撮してください(号泣)。あまりにも、「うっそでーーーーーーーー!!!」

そう言えば、どこかに“主役が食われた話”という突っ込みが出てましたが、確かに、脇というか、共演が豪華過ぎ(号泣)。アーネスト・ボーグナインって、私でも知ってるぞ…。それに、リー・バン・クリフに、クラウス・キンスキーなんてあくの強い脇が揃った日には、主役なんて影薄いわ(号泣)
一応、パッケージの解説には、「主演のルイス・コリンズだが、これが中年のダンディズムあふれる実にいい男。ワキ三人の個性に対抗できるのは、正統派ハンサムというわけである」って書いてもらってるけどさ。ハンサムなだけじゃ、対抗出来ないって〜(号泣)。
まあ、脇が個性派ばっかりだから、これで、主役までアクの強い一癖もふた癖もあるような悪党だったら、暑苦しくてしょうがないって考え方もあるか(爆)。強面の個性派だらけを緩和してくれる、涼やかな(大爆)2枚目と言う事にしておきましょう(号泣)
しかし、CI☆5じゃ、散々ボーディの事を悪党面ってゆってきましたが、ボーディなんてまだまだ可愛かったのね…。

一応、主役って事で、「たいした奴だ」って持ち上げてはもらってるけどさ。そりゃ、クライアントが裏切った生き残れる筈のない作戦から生き残ってきたけどさ。部下が命をかけるに値する上官ではあったようだけどさ。所詮傭兵。使われる駒でしかないってのが、悲しいかも。