CI☆5 Criminal Intelligencs 5

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                        出展:「THE COMPLETE PROFESSIONALS


極めて特殊な部員を持った、極めて特殊なチーム。それがCI☆5である。
CI☆5の任務は以下の項目である。
1.犯罪情報を、軍情報部のような、高等レベルにまで情報機能を高め、
  悪化する前に犯罪の危険性をなくすこと。
2.事態が手に余った場合は直ちに対処する事。 

CI☆5は内務省直属の選り抜きの組織で、一般には「内務(S)」と公表されている。
この(S)は「保安」(Security)の意である。
CI☆5。だが、やがて内情に通じている人間は、’the action squad’、
略して’the A squad’とか単に’the big A’と呼ぶようになった。
といっても、それ程’big’−大きな−組織ではない。
部員の数は、おそらく全部でせいぜい40人といったところだろう。
利用できるありとあらゆる組織から、引き抜かれたり、CI☆5に臨時に配置換えされた
スペシャリスト達である。
特別奇襲隊、SAS、海兵隊、空挺隊、警察、そして…
決して公式に認められる事ではないであろうが…法律に反する側から引き抜かれた者が、
少なくとも二人は居る。―うち一人は、ダートムーアで11年服役した金庫破りである。
CI☆5は時代に則して設置された機能的な政府機関である。
―他の役所との共通点はこれぐらいだろうか。
CI☆5は極めて特殊な機関である。そしてその特殊性は、とりもなおさず、
その指導者ジョージ・コーレイの特殊な個性のあらわれである。


「イギリス国内で揉め事を起こさせないのがCI☆5任務だ。その為には事件が起きる前に行動しろ。コトが済んでからピルを飲んでも何にもならん…(控えめな笑い)…我々の仕事も同じだ。
君らはコンビ(the bisut kids)を組む―耳をすまし、目を光らせろ―僅かな兆候も見逃すな。悪の芽は生える前に叩き潰せ。無論、市民から反対の声があがることもあるだろう。だが、かまわん。それだけの価値はあるというものだ。先にやっつけた方が勝ちだ―チンピラ同志の喧嘩のようにな。まず相手の急所を狙え、先手を取って、パンチをお見舞いしろ。暴力反対の投書が大臣の元に届くだろうが、それが代償というものだ。市民も、我々も、イギリスをかぐわしく美しい国にしておくには犠牲を払わなきゃならん。非難されたら、最後までわしがバックアップをしてやる。だが、一人でも無関係の市民を傷つけてみろ、すぐさまCI☆5叩き出してやるからな!」

                                        ジョージ・コーレイ


CI☆5:そのオフィスは小さい。というのも、コーレイの言葉によれば、「連中のオフィス、仕事場は裏通りや貧民街だ。わしが考える限り、このオフィスでぶらぶらしている者がいたら、その男は仕事をしとらんということになる」
CI☆5。警官、空挺隊員、射撃の名手、クライミングの名人…まとめ上げて一つのチームになった、さまざまな人間。その任務ははっきりしている。―彼らのやり方は驚嘆に値する。再びコーレイの言葉を引用すると、「暴力には暴力で戦い、善良な人々を暴力から守れ」
道徳的とは言えない?
その通り。コーレイは、報告書には行動をこと細かに書かなくてもいいようにしている(情報収集目的の場合を除く)ので、どのように事態を処理したかが記録されない事がしばしばある。
CI☆5のやり方も相手とそっくり同じようなものなのだ。CI☆5は誘拐犯を誘拐したり、爆弾を仕掛けた人間をその爆弾に鎖でつないで、本人に信管を外させたりするのをためらわないからだ。
道徳的とは言えない――その通りだ――が、釣り合いの取れた見方をしてみよう。
CI☆5は物騒な、狂暴な連中や、時には時間とも戦っているのだ。60秒以内に犯人を尋問し、たくさんの人命を救ってくれるかもしれない情報を得なくてはならないとしたら、そうそう巧妙に取調べできるものではない。
それに、CI☆5の相手となる連中の多くは脅しや強迫をやる者達だ。だから、連中にわからせるには、おそらく脅すしか手がないだろう。
CI☆5。The A squad。The big A。
全員はおそらく40人にも満たない。もちろん、折にふれ―必要な時に―様々なスペシャリストたちを見る事になるだろう。